マイナ保険証や資格確認書について、「病院ではどうやって使うの?」「資格確認書はどこでもらえる?」「マイナンバーカードがなくても病院に行ける?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
現在、医療機関や薬局の窓口では、従来の健康保険証に代わり、マイナ保険証または資格確認書を提示して受診する仕組みになっています。
ただし、マイナ保険証と資格確認書では使い方が異なります。
また、よく似た名前の「資格情報のお知らせ」と混同してしまうケースもあるため注意が必要です。
この記事では、マイナ保険証と資格確認書の使い方をはじめ、交付対象者や入手方法、有効期限、病院の受付で困ったときの対処法まで、初めての人にもわかりやすく紹介します。
マイナ保険証と資格確認書とは?まずは違いを確認
まずは、マイナ保険証と資格確認書がどのようなものなのか確認しておきましょう。
マイナ保険証は健康保険証として登録したマイナンバーカード
マイナ保険証とは、健康保険証として利用登録したマイナンバーカードのことです。
マイナンバーカードを持っているだけでは、自動的にマイナ保険証として使えるわけではありません。
健康保険証として利用するための登録が必要です。
利用登録が済んでいれば、病院や薬局の受付に設置されている顔認証付きカードリーダーなどを使って、保険資格の確認ができます。
また、本人が同意した場合には、過去の診療情報や薬剤情報などを医師や薬剤師に共有できる仕組みもあります。
資格確認書はマイナ保険証を使わない人のための書類
資格確認書は、マイナ保険証を利用しない人が、これまでと同じように保険診療を受けるための書類です。
医療機関や薬局の窓口で提示すれば、マイナ保険証がなくても保険資格を確認してもらえます。
つまり、マイナンバーカードを持っていない人や、健康保険証としての利用登録をしていない人でも、資格確認書があれば保険診療を受けられるということです。
資格確認書は、加入している医療保険者から交付されます。
対象となる人には、原則として無償で交付される仕組みです。
資格確認書と資格情報のお知らせは別物
ここで注意したいのが、「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」の違いです。
名前が似ているため混同しやすいのですが、使い方は異なります。
- 資格確認書:単体で医療機関や薬局の窓口に提示して利用できる。
- 資格情報のお知らせ:マイナ保険証を利用する人に交付される書類。カードリーダーの不具合などで受付できない場合に、マイナンバーカードと一緒に提示して利用する。
特に重要なのは、資格情報のお知らせだけでは、原則として保険診療を受けるための資格確認はできないという点です。
マイナ保険証を持っていない人が、資格情報のお知らせだけを病院に持って行っても、資格確認書の代わりにはなりません。
資格確認書の使い方は?病院・薬局での受付方法
資格確認書の使い方はとても簡単です。
マイナンバーカードを使った複雑な操作などは必要ありません。
資格確認書を受付窓口に提示するだけ
病院や薬局を利用するときは、受付で資格確認書を提示しましょう。
基本的な流れは次のとおりです。
- 自宅から資格確認書を持って行く。
- 病院や薬局の受付で資格確認書を提示する。
- 受付スタッフが保険資格を確認する。
- 通常どおり診察や薬の受け取りを行う。
基本的には、従来の健康保険証を提示していたときと同じような流れです。
資格確認書を持っていれば、マイナンバーカードを用意したり、顔認証をしたりする必要はありません。
資格確認書は病院だけでなく薬局でも使える
資格確認書は、病院や診療所だけでなく、保険調剤を行う薬局でも利用できます。
病院で診察を受けたあとに薬局で処方薬を受け取る場合も、受付で資格確認書を提示すればOKです。
普段から利用している薬局でも、初めて利用する薬局でも、保険資格の確認に使用できます。
なお、医療機関や薬局を利用する際は、資格確認書の有効期限が切れていないか、事前に確認しておくと安心です。
資格確認書を忘れた場合はどうすればいい?
うっかり資格確認書を忘れてしまった場合は、まず受付スタッフに事情を伝えましょう。
医療機関側で保険資格を確認できる場合もありますが、確認できない場合には、いったん医療費を全額自己負担するなどの対応になる可能性があります。
後日、加入している健康保険の保険者に確認したうえで、医療機関に精算方法を相談できるケースもあります。
ただし、対応は医療機関や状況によって異なります。
忘れた場合は自己判断せず、受付で確認することが大切です。
資格確認書は誰がもらえる?交付対象者を解説
資格確認書は、マイナ保険証を利用しない人などが保険診療を受けられるように交付されるものです。
具体的には、次のような人が対象になります。
マイナンバーカードを持っていない人
マイナンバーカードを取得していない人は、資格確認書の交付対象です。
マイナンバーカードを持っていないからといって、病院で保険診療を受けられなくなるわけではありません。
資格確認書を提示することで、これまでどおり健康保険を利用できます。
マイナンバーカードの健康保険証利用登録をしていない人
マイナンバーカードを持っていても、健康保険証としての利用登録をしていない人も対象です。
カードを取得しただけで、必ずマイナ保険証として利用しなければならないわけではありません。
利用登録をしていない場合は、資格確認書を使って医療機関を受診できます。
マイナ保険証の利用登録を解除した人
すでにマイナ保険証の利用登録をしている人でも、加入している保険者に申請して利用登録を解除できます。
利用登録の解除を希望する場合は、勤務先の健康保険組合や協会けんぽ、自治体など、加入している医療保険者に手続き方法を確認しましょう。
解除後は、資格確認書を使って医療機関を受診することになります。
電子証明書の有効期限が切れている人
マイナンバーカード本体や、カードに搭載されている電子証明書には有効期限があります。
特に注意したいのが、電子証明書の有効期限です。
マイナンバーカード本体の有効期限が残っていても、電子証明書の期限が切れていると、マイナ保険証の利用に支障が出る場合があります。
電子証明書の有効期限が切れている人も、資格確認書の交付対象に含まれます。
更新手続きについては、市区町村の窓口などで確認しましょう。
高齢者や障害のある人など、カードでの受診が難しい人
マイナンバーカードを使った受診が難しい事情がある人についても、資格確認書の交付を申請できる場合があります。
例えば、高齢や障害などの理由でカードリーダーを使った手続きが難しい人や、介助者などのサポートが必要な人が該当します。
この場合は、加入している医療保険者に相談し、必要な手続きを確認してください。
資格確認書のもらい方・申請方法は?
資格確認書は、対象者全員が自分で申請しなければならないわけではありません。
対象者によって、申請が必要な場合と不要な場合があります。
対象者には原則として申請不要で交付される
マイナンバーカードを持っていない人や、健康保険証としての利用登録をしていない人などには、原則として申請不要で資格確認書が交付されます。
交付するのは、加入している医療保険者です。
- 会社員やその扶養家族:加入している健康保険組合や協会けんぽなど
- 自営業者や退職者など:住んでいる市区町村の国民健康保険
- 後期高齢者医療制度の加入者:都道府県の後期高齢者医療広域連合など
交付時期や送付方法は保険者によって異なるため、まだ届いていない場合は加入先に問い合わせてみましょう。
自分で申請する必要があるケースもある
高齢や障害などの事情でマイナンバーカードを使った受診が難しい人は、申請によって資格確認書の交付を受けられる場合があります。
申請先は、加入している医療保険者です。
会社員であれば勤務先の担当部署や健康保険組合、国民健康保険に加入している人であれば市区町村の窓口などに確認しましょう。
必要書類や申請方法は保険者によって異なるため、事前に問い合わせておくと手続きがスムーズです。
資格確認書が届かないときの問い合わせ先
資格確認書が届かない場合は、まず自分が加入している健康保険の保険者を確認しましょう。
会社員の場合は勤務先の人事・総務担当者や健康保険組合、国民健康保険の場合は市区町村の国民健康保険担当窓口が問い合わせ先になります。
問い合わせる際は、次の内容を確認しておくとスムーズです。
- 資格確認書の交付対象になっているか
- すでに発送されているか
- 登録されている住所に間違いがないか
- 再交付や申請が必要か
引っ越しや転職をした人は、保険の加入先が変わっている可能性もあるため、現在の加入状況も確認しておきましょう。
資格確認書の有効期限はいつまで?更新方法も紹介
資格確認書には有効期限があります。
ただし、すべての人の有効期限が同じ日に設定されているわけではありません。
有効期限は資格確認書に記載されている
資格確認書の有効期限は、加入している医療保険者によって設定されています。
そのため、まずは手元にある資格確認書の記載内容を確認しましょう。
有効期限が過ぎた資格確認書は、そのまま使い続けることはできません。
期限が近づいてきたら、新しい資格確認書が届くかどうか、加入先の保険者に確認しておくと安心です。
更新時は新しい資格確認書が届く?
引き続き資格確認書の交付対象となっている人には、保険者による更新・交付が行われます。
今後もマイナ保険証を利用しない人については、資格確認書が更新・発行される仕組みです。
ただし、更新時期や送付方法は保険者によって異なります。
期限が迫っているのに新しい書類が届かない場合は、早めに問い合わせてください。
転職や引っ越しをした場合はどうなる?
転職や退職、引っ越しなどによって加入する健康保険が変わった場合は、新しい保険への加入手続きが必要です。
マイナ保険証の利用登録そのものを、転職や引っ越しのたびにやり直す必要はありません。
ただし、新しい保険者への加入手続きは別途必要です。
資格確認書を利用している人は、新しい保険者から資格確認書が交付されるか、手続き方法を確認しましょう。
保険資格の情報が反映されるまでに時間がかかる場合もあるため、転職や退職が決まったら早めに確認しておくことをおすすめします。
マイナ保険証の使い方も確認!病院での受付手順
ここからは、マイナ保険証を利用する場合の受付方法を紹介します。
資格確認書ではなく、マイナンバーカードを使って受診したい人はこちらを参考にしてください。
顔認証付きカードリーダーで受付する
マイナ保険証を使う場合は、医療機関や薬局の受付に設置されている顔認証付きカードリーダーを利用します。
基本的な手順は次のとおりです。
- 受付に設置されているカードリーダーにマイナンバーカードを置く。
- 画面の案内に従って本人確認を行う。
- 顔認証または暗証番号などで本人確認する。
- 診療情報や薬剤情報などの提供について、画面の案内に従って選択する。
- 受付が完了したことを確認する。
初めて利用する場合でも、画面の案内に沿って進めれば大丈夫です。
利用登録していない場合は受付で登録できる
マイナンバーカードを持っているものの、健康保険証としての利用登録をしていない場合でも、対応する医療機関のカードリーダーで登録手続きを行えます。
そのほか、マイナポータルやセブン銀行ATMからも利用登録が可能です。
ただし、マイナ保険証を使わない場合は、無理に登録する必要はありません。
資格確認書を利用して受診する方法もあります。
スマートフォンでマイナ保険証を利用できる場合もある
対応する医療機関や薬局では、スマートフォンをマイナ保険証として利用できる仕組みも始まっています。
ただし、すべての医療機関で利用できるわけではありません。
スマートフォンで受付したい場合は、事前に利用準備を行い、受診先が対応しているか確認しておきましょう。
マイナ保険証が使えない・読み取れないときの対処法
マイナ保険証を利用していると、カードリーダーの不具合や電子証明書の期限切れなどで、受付がうまくいかない場合があります。
そんなときに慌てないよう、対処方法も知っておきましょう。
カードリーダーのエラーが出た場合
マイナンバーカードを読み取れない場合は、まず受付スタッフに伝えてください。
カードの置き方を確認したり、別の方法で本人確認や資格確認を行ったりすることで、受付できる場合があります。
マイナ保険証を利用している人は、資格情報のお知らせをマイナンバーカードと一緒に持参しておくと、機器の不具合などが起きた際に役立つことがあります。
電子証明書の有効期限が切れている場合
マイナ保険証の利用には、マイナンバーカードに搭載されている電子証明書が関係しています。
電子証明書の有効期限が切れている場合は、市区町村の窓口などで更新手続きを確認しましょう。
更新までの間に受診する必要がある場合は、資格確認書の交付対象となるか、加入している保険者に相談してください。
保険資格の情報が反映されていない場合
転職や退職、扶養に入ったときなどは、保険者側で新しい資格情報を登録するまでに時間がかかる場合があります。
そのため、マイナ保険証を提示しても、新しい保険資格が確認できないことがあります。
この場合は、勤務先や加入先の保険者に手続き状況を確認し、医療機関の受付にも事情を伝えましょう。
マイナ保険証・資格確認書に関するよくある質問
資格確認書があればマイナンバーカードは必要ない?
資格確認書を利用して受診する場合、マイナンバーカードは必要ありません。
資格確認書を医療機関や薬局の窓口に提示すれば、保険資格の確認を受けられます。
資格確認書だけで3割負担で受診できる?
はい。資格確認書を提示して保険資格が確認できれば、年齢や所得などに応じた自己負担割合で保険診療を受けられます。
一般的な現役世代の人は3割負担ですが、年齢や所得などによって1割・2割・3割と異なります。
資格確認書は無料でもらえる?
資格確認書は、交付対象者に対して原則無償で交付されます。
マイナ保険証を持っていない人などは、基本的に自分で購入する必要はありません。
マイナ保険証と資格確認書の両方を持っていてもいい?
手元に両方ある場合でも、医療機関の受付では利用する方法に応じて提示すれば問題ありません。
マイナ保険証を利用する人はマイナンバーカードを、資格確認書を利用する人は資格確認書を提示します。
資格確認書を紛失したらどうすればいい?
資格確認書を紛失した場合は、加入している医療保険者に連絡して再交付の手続きを確認しましょう。
会社員なら健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険なら市区町村の担当窓口が問い合わせ先になります。
従来の健康保険証はまだ使える?
従来の健康保険証は、2025年12月1日までにすべて有効期限を迎えています。
また、期限切れの保険証を例外的に利用できる暫定的な取り扱いも、2026年7月31日で終了しています。
2026年11月現在、医療機関や薬局の窓口では、マイナ保険証または資格確認書を提示するのが基本です。
まとめ|マイナ保険証がなくても資格確認書で受診できる
今回は、マイナ保険証と資格確認書の使い方や、交付対象者、申請方法、有効期限などについて紹介しました。
最後に、重要なポイントを整理しておきましょう。
- マイナ保険証:健康保険証として利用登録したマイナンバーカード。
- 資格確認書:マイナ保険証を利用しない人などが、保険診療を受けるための書類。
- 資格確認書の使い方:病院や薬局の受付窓口に提示するだけ。
- 交付方法:対象者には原則申請不要・無償で交付される。
- 有効期限:保険者によって異なるため、手元の書類で確認する。
- 資格情報のお知らせ:資格確認書とは異なり、単体では原則として受診時の資格確認に使えない。
マイナ保険証を利用していない人でも、資格確認書があればこれまでどおり保険診療を受けられます。
「マイナンバーカードを持っていないから病院に行けない」「資格確認書の使い方がわからない」と不安に感じていた人も、まずは自分の加入している健康保険の状況と、手元にある書類を確認してみてください。
資格確認書が届いていない場合や、有効期限が近づいている場合は、加入先の医療保険者に問い合わせておくと安心です。
【出典】
- 厚生労働省|資格確認方法について
- 厚生労働省|資格確認書について
- 厚生労働省|マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問
- 厚生労働省|医療機関・薬局では、マイナ保険証か資格確認書をご提示ください
- デジタル庁|資格確認書(マイナ保険証以外の受診方法)
※本記事は2026年11月2日時点で確認できる公的情報をもとに作成しています。個別の交付条件や手続き、資格確認書の有効期限については、加入している医療保険者にご確認ください。
